愛犬と登山 パピヨンと高山200回以上の教訓 
     ライチョウの絶滅激減は犬のせい?
                      犬登山禁止で絶滅しない?
 
要旨 八ヶ岳、白山、木曽駒ヶ岳では、ライチョウは絶滅した。立山では観光登山業者がライチョウの捕食動物であるオコジョの繁殖を手助けしている。
 
ライチョウが皮膚病になると、すぐ、犬のせいにする新聞記者は自分自身は動物とは思ってないようだ。
 の登山禁止はカムフラ−ジュの詭弁だ。立山は、観光客の入山規制をしないと、いずれ、ライチョウは絶滅する。 
 
 我が国の特別天然記念物で絶滅危惧種に指定されているライチョウは、標高2400m以上の低温度の高山に生息する希少な鳥である。
 八ヶ岳には江戸後期まで、白山には大正時代まで、木曽駒ヶ岳には終戦直後までは生息していたとのこと。即ち、その地域では乱獲や環境破壊で絶滅した。
その絶滅原因を犬に結びつけている報告は全くない。
現在は北アルプスと南アルプスに総数約3000羽の生息が推定されている。
そのうち約300羽が立山・室堂平にいるとのことである。
 その立山地域では生息数の激減が確認されている。5年毎の調査で334羽から167羽(01年分)に半減しているとのこと。
 
 減少原因は観光登山客の増加によるゴミ、残飯の放置が増え、それにつられて、捕食動物のキツネなどが高山地帯に移動していることが指摘されてる。また、人工的に設置したコンクリ−ト製の遊歩道がオコジョ(イタチ科)の生殖場所になっているとのこと。
 観光業者がライチョウの天敵のオコジョに繁殖場所を提供して飼育しているのだ。夜行性のオコジョが昼間は長い遊歩道のあちこちの巣に隠れ、夜間活動しているのだ。
 
 畳平、肩の小屋、五ノ池は生息地の直近まで観光客が入り込めるような環境になっている。そこに、ハイヒ−ルのような靴まで履いている観光客が、トロリ−バスや観光バスで、年間100万人以上入山する。そして、その客の多くが至近距離から、毎日、入れ替わり立ち替わり、ライチョウの写真をとる。ライチョウもノイロ−ゼで病気にもなるだろう。
人間が無意識に持ち込む病原菌に感染して、いろんな病気になっても不思議ではない。       
   
 立山のライチョウ2羽から皮膚病が見つかったことについて、朝日新聞は見出しを〔立山のライチョウ2羽が皮膚病 ペット登山が原因?〕 とし、内容で〔立山はペット連れ登山が問題化しており、研究者らは、ペットや平地の動物の入り込みによる影響を危惧している。〕 と報じている(asahi.com 2002.2.19 朝日新聞 2.20)。 
 
 環境省が発表した同一内容の記事で読売新聞など他社4社は犬について何も触れてない。朝日新聞の記事は、記者の思いこみと思い上がりの無見識の歪曲作文であるとみている。
 
 自然環境保護問題の記者会見で、社会常識的には無関係と思われる問題に、得意顔をして犬を持ち出し、何かコメントを引き出すと、したり顔をして、してやったりとご満悦になる短絡的な軽薄な記者がいる。迎合的で、世間受けする表皮的な記事しか書けない低俗記者である。
 
 記者の本分使命は、深い洞察力で事の本質に迫り、自ら、問題を解明するとことだいうことがわかってない。指先だけで記事を書き、頭では書けない記者は、即刻、廃業すべきだ。
 
 立山には観光客が年間100万人以上入山する。そこで、ライチョウの皮膚病が見つかると、何故、犬が犯人のように見出しに出てくるのだ。犬が嫌いだから、感情が先走り、感覚中枢で犬だと思っているのであり、脳の思考中枢は機能してない。社会的常識のある人間ではない。
 なお、こういうてあいの記者は犬と言う立派な日本語をつかわない。ペットと曖昧な表現をして、逃げ道を作ってある。登山の問題でペットとは犬のことである。
立山に登山した犬が何匹いたのか確認したのか。立山は犬の登山禁止のうるさい地域だと言うことは、愛犬家の間では広く知られている。知っていて行く人はいない。知らないで行ったとしても入山前に注意され、トラブルになる。
 
 仮に100頭いたとしても、比較にならない。犬の関与率は0.01%だ。人間は99.99%だ。もし、前記研究者らが、犬にも言及していたとするなら、その人達では、ライチョウの皮膚病の原因究明は無理である。短絡記者の自作自演の一人相撲だったと見ている。その記者は脳の思考中枢の機能が不十分な動物なのだ。
  
 あえて言う。その記者は動物だ。無菌の神や仏ではない。しかも、数限りない細菌に汚染されている動物だ。生物学的には霊長類のホモ・サピエンスだ。犬と同じ哺乳類だ。
 だから、細菌のキャリアとしては、犬と同類だ。犬と一緒にされては我慢できないと言っても、それが事実だ。その疑う余地のない動物である自分自身は棚に上げて、皮膚病の犯人探しをしいてるところに根本的な過ちがある。自分自身がよくわかってないと言うことだ。一人前の記者として恥も外聞もなくよく通用するものだと思う。他の新聞社で通用するかどうか。
 
 朝日新聞の記者は長野県の田中知事から、歪曲報道を理由に、記者会見室への入室を禁止されたことは周知のことだ。多くの読者が朝日新聞の記事に反発していた。
 北朝鮮拉致被害者の蘇我ひとみさんの共同会見にも、朝日新聞の記者は参加を拒否されている。不正取材しただけでなく、その記者とデスクの名前を隠し続けているからだ。不正を不正と認識してないのである。
 その後、世論の抗議に耐えきれず、責任者を社内処分にしている。軽い処分で再発防止になるかどうか。
その後も懲りずに、退社処分者を出している。私立医大の補助金流用問題で、情報提供者の信頼を裏切ったとのこと(2004/8/6)。会社の体質に問題がありそうだ。
 埼玉県所沢のダイオキシン野菜汚染の誤報道(’99年2月)で提訴され、1,000万円で和解した事件も朝日新聞社系列のテレビ朝日だ。正しい報道をするという倫理観が欠如している。

 05年の小泉自民党が大勝した衆議院選挙では、朝日新聞記者が捏造記事を全国に報道し、懲戒解雇された。会長も辞任に追い込まれた。朝日新聞は捏造や歪曲報道が後をたたない。信用できない新聞社だ。
 
 報道の使命は真実を伝えることだ。今回のような偏見と悪意の歪曲作文であってはならない。歪曲報道を取り締まる法律の制定に賛成である。記事には記者名の記入を義務付け、歪曲報道が明らかな場合は処罰できるようにした方がよい。現今は野放し状態である。
 
 オウム真理教による毒物散布の最初の犯人探しで、ジャ−ナリストは人権侵害とも言えるほどの醜態を演じた。大新聞社も謝罪したような、してないような曖昧のままである。責任者も記者も処罰されてない。そう言う人に報道の自由を言う資格はない。一人前のジャ−ナリストではない。
 
 話を元に戻す。
ライチョウの皮膚病の原因究明は鋭意続けられ、罹病したライチョウの皮膚から見つかった細菌はスタヒロコッカス・エピデルミディスだと公表されている。その細菌は人の皮膚の常在菌である。犬の話を持ち出して、誤魔化そうとしてはならない。今まではわからなくなると、知能の低い人の想像で、いつの間にか犬が悪者にされている。研究者も犬の話は科学的立証後にすべきだ。さもないと短絡低俗記者が得意がって世間を騒がす。
 
 八ヶ岳、白山、木曽駒ヶ岳でのライチョウの絶滅は犬のせいではない。立山での激減も犬の登山のせいではない。犬の登山を禁止しても、しなくても、何の影響も効果もない。
 
 犬が原因だというなら、科学的に実証された証拠を求める。その証拠を示さず、犬について言及する人は無責任な詐欺師と同じだ。大学教授の肩書きがあっても、自然科学者とは言えない。実証されてないことを原因のひとつとして、気軽に口にする人は学者の名に値しない。
 
 念のため付言する。犬の自由な登山を主張しているのでない。人間社会のなかで、名誉毀損で提訴する権利が認められてない犬に濡れ衣を着せているのが我慢できないのだ。
 真の環境保護のために、法律に基づいて、人の登山禁止や規制にからめて、犬の登山禁止や規制を明確にするのは大賛成だ。観光登山業者の詭弁と横暴を容認できないのだ。
 『犬は自然環境を破壊するから、登山禁止』と言うのは、観光業者がでっち上げた詭弁だ。自分自身の自然環境破壊行為を誤魔化すためのカムフラ−ジュだ。世の中をたぶらかすまやかしだ。
 年間100万人を超す観光客が立山の自然を破壊し続けている。
大群のトロリ−バスや観光旅行バスで、民族の大移動みたいな破壊行為が進行してる。
 そのような状態は棚に上げ、『犬は自然環境を破壊するから登山禁止』と言うのは、濁流渦巻く大洪水時に、水嵩が増すから、犬に小便をさせるなというようなものである。犬の行為は濁流の一滴にすぎない。詭弁を弄するのも、いい加減にしてもらいたい。
  
 立山の観光旅行業者や登山業者はライヨウを飯の種にして、観光宣伝の道具とし、食い物にしている。根本的な保護対策はとらないで、何の効果もない犬の登山禁止だけが大げさに叫ばれている。それで、世の中を誤魔化せると思っているようだ。
 3000mの高山まで、観光旅行用のトロリ−バスやバスが入り込み、登山のル−ルもマナ−も身に付いてない一過性の観光客を無制限に入山させている。
 山の自然環境が異常を来し、そこに依存しているライチョウが激減するのは自然の摂理だ。動植物の相互依存の連鎖のどこか一ヶ所に異常を来すと、全体がバランスを失い、生存できない動植物が出るのは、地球上の動植物の盛衰の歴史から、容易に理解できる。いわゆるオ−バ−ユ−スによる自然環境破壊だ。
 単に犬の登山を禁止すれば解決できることではない。それでは何の効果もない。
 
 ほんとにライチョウの絶滅を防止したいなら、観光客の入山の大幅制限しか方法はない。本来、山が持っている自然治癒力が発揮され、山自らが活力を取り戻せる程度まで、観光客の入山を制限する以外に良策はない。それをしなければ、いずれ、ライチョウは絶滅する。
 
 最近、地球温暖化がライチョウの絶滅、激減に関係があるようなことをいい出す物知りらしき人が出てきた。地球温暖化がライチョウの絶滅、激減に関係していると唱えておけば、観光旅行業者や登山業者がライチョウを食い物にして絶滅させた場合の言い訳になる。

 地球温暖化防止は世界的な対策をとらない限り、効果は薄い。
そこに、ライチョウの問題を関係づけておけば、保護対策はとらなくても、世の指弾は受けなくてすむとでも考えているのだろうか。大した学者だ。深謀遠慮のワルだ。下衆の勘繰りだろうか。
 ライチョウの保護対策として、登山者数の制限を唱えると、観光業者からの接待付け届けが減ると考えているのではないのか。
 
 そういう人達は裁判所に提出できるような具体的な証拠は何一つないのに、悪知恵で空想して犬は自然環境を破壊すると、平気で公言したり、書いたりする。犬に代わって告訴したい思いだ。
別項に裁判の立証責任はどちら側にあるか。を記述。
       
 別項に野犬化したライチョウを食べるという怖い話
     [ライチョウのひなを犬がくわえていたという又聞き報道
について論及。
 
  
      
  
 
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愛犬と登山
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